第34回

02.12.06<<見える?、見えない?>>



光があっての写真なわけですが、目で見えるものと、

フィルムが反応し表現できるものが違うということが分かっているようで、

なかなか理解しずらいところが写真の難しいところかも知れません。

肉眼で見える光をフィルムでもきちんと見えるようにすることって

結構大変ですよね。

肉眼でもフィルムでも見える(写せる)明暗の範囲があって

これが一致していれば、あまり悩まなくて済むのですが

残念ながらフィルムのほうがかなり狭いです。

一番分かりやすいのは、夏に海に行ってキラキラと太陽の光が

あたった海をバックに写真をとったら、被写体の人は普通に写ってるけど、

背景の海はまっ白でなにも写ってないという場合と海は写ってるけど人は

真っ黒って場合のどちらかになっちゃいます。(ストロボを使えば別ですけどね)

でも人間の目には人も海も両方見えますよね。

人間の目ってやっぱりすごいです。

でもフィルムだと、ただシャッターを切っても両方を写すことは無理です。

上記の例は極端なケースですが、少なからず肉眼とフィルムの差を

考慮して撮影することは大切なことだと思います。ただ実際には感覚的な

ことなので体で覚えていかないと身につかないものかもしれません。

ポートレートでも同様で、フィルムに写すことを目的にしているわけですから

フィルムに表現しようとするのに何らかの工夫が必要です。

撮影場所を決める場合ももちろん考慮が必要ですが、理想的な状態には

なかなかならないですから、通常はレフで光の微調整をするわけです。

肉眼で見たとき、実際にはない光を補助的に加えることによって、フィルム上に

肉眼で見たイメージを作っていくわけです。

これは、ない光を作ることが目的ではなく、フィルムに見たイメージを写すための

工夫つまり人間の目とフィルムの差を補正が目的なのですが、目に見えない光を

人工的に作り出すということで作り物とかまやかしと嫌う人もいるかも知れませんね。

でもあくまでも目に見える状態に近づけるためのもので、それをしないと目に見えてる

光をフィルム上に再現できないわけですからねぇ。何もせずフィルムの特性だからと

自然の光を撮ってるつもりというのは僕個人としては逆に手抜き的な感覚になっちゃうので、

工夫が可能な場合は出来るだけのことはしたいですね。

もちろんスナップ等では、レフを使うことができない場合もありますから、その中で

出来ることをやっていくわけですけどね。

光のことなんて考えずに何気なく切り取った1枚にもよい写真はたくさんあると

思いますし、ブレていようがピンぼけだろうが存在感のある写真、インパクトの

ある写真もあると思います。

ただよりいいものをと求めていけば、フィルムの特性が分かった上で

必要な補正を入れていくことは、決して無駄なことではないと思います。

フィルムで撮影することを前提に書いてきましたが、ポジとネガでは

もちろんですが、フィルムによって特徴が違いますので、その点は

別途考慮が必要です。(今回はネガだとオーバー目に撮っておけばあとで

何とかなるとお考えの方には、参考にはならないかも知れません。)

またフィルムではなくデジカメだとどうかとなると、現状のデジカメはフィルムより

さらに表現できる幅が狭いですので、フィルム以上に神経を使わないと

意図したとおりにはなかなかいかないと個人的には感じています。

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